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(ロイアイ二次創作です)


~~~ポルカ様に捧ぐ。~~~



「大佐、おはようございます。お迎えに上がりました」
リザはいつものようにマスタングの部屋のドアをノックした。
が、返ってきたのはいつもと違う言葉だった。
「中尉か。…すまないが、今日はハボックに代わってもらえるかな」
「どうかなさったのですか。まずドアを開けてください」
「いや、ハボックでないと困るんだ。一度司令部に行って、ハボックをこちらに寄こしてくれないか。もし来てなかったらブレダでもいい」
ハボックかブレダでないと、というのはつまり、女である自分には見せたくない事態が起きているのだろう。泥酔して見知らぬ女でも連れ込んだのか。いや、マスタングはかなり派手に女遊びしているが自室に女を連れ込むようなことはしないはずだ。少なくとも自分が副官になってからは。

不審がりながらもリザは東方司令部に赴き、執務室に来ていたハボックにマスタングからの伝言を伝えた。



やがて、ハボックが戻ってきた。マスタングの姿はない。

「えー、報告申し上げます。ロイ•マスタング大佐は、1週間の入院となりました」
「何ですって⁉ 」
立ち上がったリザに、ハボックはのんびりと答えた。
「中尉は、子供のとき、顔が腫れて熱が出る病気、やりました?」
「え、ええ…」
「それですそれ。おたふく風邪ってやつですよ」
「まあ…」
「子供には大したことない病気ですけどね、大人になってからだとかなり高熱が…」
「様子を見てくるわ。1時間くらいで戻ります」
執務室を飛び出したリザの足音を聞きながら、ハボックはつぶやいた。
「あーあ。せっかくの大佐の配慮が…顔見せたくないから中尉は寄こすなって言われたんだけどねえ」
「お前、わざとそれ先に言わなかっただろう」
ブレダがニヤニヤしながら突っ込んだ。
「まあね~。たまには色男じゃないとこ見られて落ち込めばいいんじゃねえの 」
「モテない男の僻みってやつだな」
上官二人のいない執務室で、部下たちの無駄話は続いた。



「失礼します」
マスタングの返事を聞かず、リザは病室に入った。
「大佐、具合はいかがですか」
「むっ…何故君が来るんだ。報告はハボックにさせろ」
赤い満月のような顔のマスタングがそこにいた。熱のせいか瞳も潤んで、いつもの威厳は感じられない。
「私は子供の頃にかかりましたから感染の可能性はありません」
「そ、そう言う問題では…」
マスタングはプイと横を向いた。元々丸顔なのがさらにふくれて、拗ねている子供のようだ。リザは思わずクスリと笑った。

その様子を横目で見たマスタングは、高熱のくせに起き上がり、頬杖をついて口を尖らせながらつぶやいた。
「だが子供の君が頬を腫れさせているのは可愛かっただろうな…」

不意打ちだ。不覚にも、顔の温度が上がってしまった。

私が子供の頃のことをあなたはご存じでしょう、と言い返そうとして、リザはやめた。
「大佐も只今大変可愛らしいお顔ですが」

言い捨てて、病室を出た。



リザが戻ってきた執務室には、まだハボックがいた。
「中尉、大佐どうなってました?」
「熱はそれほど高くないけれど、顔の腫れがかなり…」
「プッ。中尉に見られたなんて一生の不覚ですよ~」
何がそんなにおかしいのか、ハボックは腹を抱えている。
「しかし熱が酷くなくてよかった。何しろ大人の男がかかると、熱が上がってあっちが使い物にならなくなるらしいですぜ」
「……今は勤務中よ、ハボック」
ニヤニヤするハボックを睨みつけ、リザは銃の手入れを始めた。

(あのひとが、使い物にならない、だなんて)



きっかり1週間後、マスタングは退院してきた。
山積の書類にげんなりした顔を見て、リザはコーヒーを入れて持っていった。
「無事にお元気になられてよかったです」
「当然だ。君のお見舞いもいただいたしな」
マスタングの返答に、リザは目を見開いた。
「個人的なお見舞いなどした覚えはありませんが」
「ハボックが、君からだと言ってたが」
「…何のことですか⁈」
「試してみるかね…?」
書類を手に持ったままマスタングがリザを見た。
その意味するところを瞬時に理解して、リザは目をそらした。
マスタングは満足そうに頷き、再び書類に目を落とす。

(まあ、これくらいの仕返しはさせてくれたまえよ)



一番見せたくない姿を一番見せたくないひとに見られ、軽く傷心していたマスタングに入れ知恵をしたのは、もちろんあの男だ。
「ちわっす、お見舞いです~」
「ほんとにハボックが…。どうせ面倒な話だろう」
「あ、わかります~?でもお見舞い品ありますぜ。ほら、中尉から」
「中尉から?…中尉がこんな見舞いをする訳がないだろう」
「いやー、心配そうにしてましたので、俺が代わりに。赤ま•む•し♪」




-----おしまい


Twitterで家族のおたふく風邪についてつぶやいたときにいい突込みをいただいたので、妄想に任せてせりふだけいくつかツイートいたしました。
それを清書してみたのですが、ツイートしたときは相当R18な感じだったのに、ただのほのぼの話に…まだまだ修行が足りませんね。

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2010.10.10 Sun l 二次創作 l コメント (0) l top
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